大判例

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東京高等裁判所 昭和27年(う)763号 判決

しかし物価統制令第七条第三項と農地調整法第六条の二とはその目的を殊にし従つて前者については同令第十一条があり営利の目的が存しない場合には原則的にこれが適用を受けないのに反し後者についてはこの規定を欠いている等の相違があり前者と後者との間には普通法と特別法の関係があるということはできない。そして物価統制令第七条第三項に基く物価統制令施行規則第八条には同令にいう「他法令に定むる額」の「他法令」として農地調整法が掲げられているのであるから原審が原判示の如く被告人は法定の除外理由がないのに営利の目的で農地を農地調整法により定められている統制額を超えて買い受け或は売り渡したとの事実を認定しこれに対し結局物価統制令第三条の規定に違反したものとして同令第三十三条を適用して処断していることは相当というべきである。すなはち原審は被告人の原判示の各所為に対し一面物価統制令第三十三条に該当すると共に他面農地調整法第六条の二第一項、第十七条の四に該当するとなしているところ前敍の如く営利の目的を以て統制額を超えて農地を売買した場合にはすでに物価統制令第三十三条に該当するのであるから農地調整法第六条の二第一項は重ねて通用の余地はないものと解すべく従つてこの点に関する原審の擬律は相当でないと認められるけれども刑法第五十四条第一項前段第十条により物価統制令第三十三条により処断しているのであるから結局右の法令の適用の誤は判決に影響を及ぼさないこと明らかである。それゆえ論旨は理由がない。

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